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punk rock

ハードロックやプログレ等、ロックが技術志向の音楽に変わりつつあった70年代当時、シーンに反発する形で誕生したジャンル。

ニューヨークでガレージロックから派生し、その後英国にブームが飛び火しました。また、ルーツはThe Velvet Undergroundとされています。

有名どころはSex PistolsやClash、Ramones等。 初期のロックンロールが持っていた攻撃的で反社会的な面を増幅させたようなサウンドで、テクニックよりも勢いを重視したシンプルな演奏が特徴です。

また、パンクロックは音楽面だけでなく、ファッション業界や思想面にも大きな影響を与えています。

この頁では英・米パンクバンドの名盤を紹介していきます。

Chronology※主要バンドのみ

パンク・ロック/ハードコア史

パンク・ロック/ハードコア史

かつてないヴォリュームで綴る、パンク/ハードコア"正史"。レビューはこちら>>Book

※バンド名/アルバムタイトルをクリックすると、そのバンドの公式HPもしくはファンサイトへ飛びます。

The Ramones / st

The Ramones / st

破れたジーンズとライダーズ、マッシュルーム・カットがインパクト大な彼ら。 結成以来20年以上に渡って、パンクシーンをリードし続けました。 オリジナルパンクの中でも特に影響力があり、イギリスにパンクブームが起こったのも彼らのロンドン公演などが大きかったそうです。 とにかくどの曲もシンプル&スピーディー。 当時、技術ばかりが重要視されていたロックシーンにおいて、こんなバンドが誕生した事自体が奇跡に近いのではないでしょうか。

関連ジャンル

Pop Punk…Ramonesは、後に誕生したあらゆるタイプのパンクバンドに影響を与えているが、特にPop Punkに関しては、音楽性のみならずファッション等、その影響が顕著に表れている。


関連ファッション

Converse / Chuck Taylor…日本で広く普及しているスニーカー。Ramonesも愛用していた。

Johnny Thunders & The Heartbreakers / L.A.M.F.: The Lost '77 Mixes

Johnny Thunders & The Heartbreakers / L.A.M.F.: The Lost '77 Mixes

元New York Dollsのジョニー・サンダースとジェリー・ノーランが、元Televisionのリチャード・ヘルらと結成したバンド(リチャードヘルはすぐに脱退)。 下手糞ですが勢いがあって、なんともカッコ良いサウンドを鳴らしています。 パンクと言うよりはノリの良いロックンロールと言った曲調で、パンクファンはもちろん全てのロックファンにお勧めできる内容。 本作がロンドンパンクに与えた影響は測り知れません。

Television / Marquee Moon

The Gamits / Endorsed by You

Velvet Undergroundを祖とするニューヨークのアンダーグラウンド・シーンを正統に受け継いだ伝説的バンド。 破れた服を安全ピンで留める等のパンクファッションを初めにやったのはリーダーのリチャード・ヘルです。 デビュー作に当たる本作はDoorsと同じElektraからのリリースで、他のパンクバンドとは違いアート性が強くインテリジェンスな雰囲気が漂う内容となっています。

関連バンド

The Doors…メンバーがDoorsを尊敬しており、サウンド面でも影響を受けている。

The Velvet Underground…同上。

The Sex Pistols / Never Mind the Bollocks

The Sex Pistols / Never Mind the Bollocks

ClashやDamnedと並んで、イギリスのパンクムーブメントを代表するバンド。 切り裂いた洋服を安全ピンで留めたり、短くカットした髪をツンツンに立てたり等のパンクファッションは彼らが浸透させました。 本作は彼らの唯一のアルバムで、シングルカットもされた「Anarchy In the U.K.」などパンクを代表する名曲が目白押しです。 しかし彼らの場合、音楽面よりも話題性やビジュアル面で残した功績の方が大きい気がします。

The Clash / London Calling

The Clash / London Calling

パンクをベースにあらゆる音楽ジャンルを貪欲に吸収している作品。 ブルース、ジャズ、ロカビリー、スカ、レゲエ、ダブ等、曲によって様々なスタイルをとっています。 ポップな側面も強く、ストレートなパンクを期待していると少々肩透かしを食らうかもしれません。 しかしロックという観点で評価するなら間違いなく本作が1番。 また歌詞にきちんと筋が通っているところも、当時の他のパンクバンドと大きく異なる部分です。

The Damned / Damned Damned Damned

The Damned / Damned Damned Damned

1976年に結成されたイギリスのバンド。 ロンドンパンクで一番最初にレコードをリリースしたのは彼らです。 Sex Pistols、Clushと並んで三大パンクバンドと言われていますが、Damnedに至っては政治的な主張があまり感じられないのが特徴。 音楽そのものを楽しんでいるような印象を受けます。 スピード感に溢れた激しい演奏は、後のハードコアの源流とも言われています。

The Vibrators / Pure Mania

The Vibrators / Pure Mania

70年代UKパンクシーンを初期から支えたバンド。 元々はパブロックバンドでしたが、徐々にラウドな音を鳴らし始め、Sex PistolsやClushと並んでシーンを形成するに至りました。 先のバンドに比べ話題性に欠けていたため地味な扱いを受けがちですが、経験に裏打ちされた楽曲のクオリティは他のパンクバンドの比ではありません。 ともすればパブロックまんまとも捉えられかねないストレートな骨太サウンドで、今日でも十分に聴きごたえのある内容です。

Generation X / st

Generation X / st

Sex PistolsやClushなどの鬼気迫る70'sパンクとはまた違った雰囲気のあるバンド。 もちろん政治的要素などは一切無く、どちらかと言えばアイドル的な売り方をしていたようです。 しかし曲の方はと言うとポップ&キャッチーなロックンロールナンバーのオンパレードで、 本作がパワーポップの名盤としても名高い理由がよく分かります。 代表曲「One Hundred Punks」やバラード「Kiss Me Deadly」など名曲がズラリ。

Stiff Little Fingers / Inflammable Material

Stiff Little Fingers / Inflammable Material

オリジナル・パンクが低迷しかけていた頃に突如現れた、北アイルランド出身のバンド。 元々はハードロックバンドだったのですが、Clushのライブに衝撃を受けてパンクバンドへ転身したそうです。 ボーカルの咆哮、鋭く尖ったギター音、メッセージ性溢れる歌詞等、これぞパンクと言った攻撃性に満ちたサウンド。 他のパンクバンドがポップ化していく中、彼らだけは以降もスタイルを崩す事はありませんでした。

関連バンド

The Clash…音が似ている。。

The Vibrators…「Stiff Little Fingers」というバンド名は、Vibratorsの曲名から拝借している。

Buzzcocks / Singles Going Steady

Buzzcocks / Singles Going Steady

マンチェスターというのは本当に変態チックなバンドが多い気がします。 このバンドもその例にもれず、露骨な内容の歌詞やサイケの影響、愛について歌ったりなど当時のパンクとしてはかなり異端です。 曲調も異常にポップで、パンクと言うよりパワーポップに近いサウンド。 後のメロディックなパンクバンドに絶大な支持を得ていて、多くのバンドが彼らをフェイバリットに挙げています。 ベスト的なシングル集である本作は、Buzzcocks入門用には最適な1枚。

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