パワーポップは70年代後半から現在にかけて存在する息の長いジャンルですが、それを一まとめに扱うのは少し無理があります。
特に90年代におけるパワーポップリバイバル以降のバンドは、音もラウドなものが多く、旧来の物ほどシンプルなロックンロールを奏でるバンドは少なくなってきました。
しかし、ルーツにあるのはやはりRaspberriesなどの先輩バンド達。 表面上の音は変われど、根底の部分に変化は無いのかもしれません。
この頁では、90年代以降のパワーポップの名盤を紹介していきます。
日本でも非常に人気の高いバンドです。 エモにカテゴライズされる事もありますが、基本は60年代の音楽をベースにしたニューウェイビーなパワーポップバンド。 メタリックなギター等から、どことなくPixiesの影響も感じられます。 本作は元カーズのメンバーをプロデューサーに迎えた1stアルバムで、「Buddy Holly」など後世に歌い継がれるような名曲を多数収録。 ジャケットに写るメンバーのナードな佇まいにも好感が持てます。
Pixies…Weezerの特徴であるメタリックなギターや特徴的なシャウトは、Pixiesの影響が大きい。
Buddy Holly…Weezerのボーカルであるリバース・クオモが尊敬している。
LAで長期に渡って活動を続けてきた彼らが、ようやくメジャーデビューを飾った作品。 初期の頃のパンクサウンドはほとんど消え去り、本作ではすっかりパワーポップが板に付いています。 感触としてはJerryfishに近いのですが、もう少し攻撃的な感じ。 Bad FingerやRaspberries直系ロックンロールナンバーのオンパレードです。 次回作「Phaseshifter」ではグランジに急接近するものの、ポップ&キャッチーなメロディは損なわれておらずそちらもお勧め。
いかにもシアトルらしい疾走感溢れるパワーポップに、少しカントリー風味を効かせたような味のあるサウンド。 ちなみに前身バンドはStumpy Joeというパンクバンドでした。 Young Flesh FellowsやFast Backs、Posies等と交流を持っていただけあって、音もそれらのバンドに通じる部分があります。 パワーポップ好きはもちろん、Lucero等のオルタナ・カントリーが好きな方にもお勧めの1枚。
日本におけるギターポップ/パワーポップ・ブームの火付け役。 本国アメリカよりも日本で人気があったのは有名な話です。 本作はMatthew Sweetをプロデューサーとして迎えた彼らの代表作で、初期Teenage Fanclubにも通じる甘酸っぱい青春サウンドを鳴らしています。 アメリカのバンドにも関わらずCreationからリリースしただけあって、イギリスのバンドにも通じる部分がアリ。