HomeMusicPower Pop(1970~)

主に70年代後半から80年代初頭にかけて盛んになったジャンルで、 Raspberriesなどを始めとする小気味良いロックンロールバンドの事を指します。

Beatlesのメロディ、Beach Boysのハーモニー、The Whoのビートを組み合わせた音楽」と表現される事もあり、 あくまでベースにあるのは60年代ロック。シンプルな演奏と甘いメロディが特徴の、ポップさを前面に押したジャンルだと言えるでしょう。

サウンド面ではパンクロックに似ている部分が多少ありますが、暴力性や破壊性、メッセージ性は皆無です。

この頁では、70〜80年代の旧世代パワーポップの名盤を紹介していきます。

Power Pop

Power Pop

アルバム&シングル合わせて600枚以上を掲載。。レビューはこちら>>Book

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Raspberries / st

Rapspberries / st

ソロで大ヒットを飛ばしたエリック・カルメンが在籍していたバンドです。 本作は彼の奥深い音楽性が散りばめられた1stアルバムで、 ソロに移行してからの片鱗も伺える素晴らしい内容。 しかしRapspberriesは彼のワンマンバンドというわけではなく、 他のメンバーも作曲や美しいコーラスワーク等でその才能を存分に発揮しています。 全米5位を記録した「Go All The Way」は、これぞパワーポップといった力強い演奏と甘いメロディが特徴の、彼らの代表曲の1つ。

Badfinger / st

Badfinger / st

中心メンバーの自殺や金銭面のトラブル等が相次いだ悲劇のバンド。 Beatlesの弟分的存在として有名だった彼らですが、音もかなりBeatlesに近い直球勝負のロックンロールです。 アイビーズ時代から数えて3作目に当たる本作は、ニルソンやマライア・キャリーがカヴァーした「Without you」など代表曲を多数収録。 曲の良さに加え、独特の憂いを帯びたサウンドがいかにも彼ららしい作品です。

Big Star / st

Big Star / st

流通が悪かったせいで当時ほとんど評価されなかったメンフィスのバンド。 基本はBeatles直系のブリティッシュビートですが、南部出身ということで当時の他のパワーポップバンドとは多少毛色が異なる部分があります。 ニューウェーブ以降の多くのバンドに支持されていて、PosiesTeenage Fanclubなどは特にその影響が顕著。 また、パワーポップに限らず、他ジャンルにも多大な影響を及ぼしています。 本作は1stと2ndがカップリングされたお得盤。

関連ジャンル

Guitar Pop…Big Starに影響を受けているギターポップバンドは多い。

Cheap Trick / In Color

Cheap Trick / In Color

1974年にシカゴ郊外にあるロックフォード市で結成。 本国アメリカよりも先に日本でブレイクし、1979年の「at 武道館」によって人気が全米に飛び火しました。 2ndである本作は「I Want You To Want Me」や「Clock Strikes Ten」など、パワーポップ・クラシックがお目白押し。 しかし、レコード会社の意向でアイドル的な売られ方をしたり、ラジオ向けに聴きやすいサウンドに処理されたりと、本人たちは納得のいかない部分が多かったそうです。

The Rubinoos / st

The Rubinoos / st

73年頃に結成されたバンド。 Beach Boys直系の、カリフォルニアの気候にピッタリなサウンドを聴かせてくれます。 デビュー作に当たる本作で既に抜群のコーラス・ワークは完成されており、1曲目「I Think We're Alone Now」は当時スマッシュ・ヒットに。 また、2ndに収録の代表曲「I Wanna Be Your Boyfriend」をFarrahやYum Yumsがカバーした事で、再評価の波が訪れました。

The Flamin' Groovies / Shake Some Action

The Flamin' Groovies / Shake Some Action

サンフランシスコの5人組。 元々はガレージ的な荒々しいサウンドを鳴らしていたのですが、メンバーチェンジを期にパワーポップに転向。 本作では、ブリティッシュ・インヴェイジョンの影響が濃いロックンロールサウンドを聴かせてくれます。 約半数を占めるカバー曲もさることながら、オリジナルの方も素晴らしい出来で、 表題曲「Shake Some Action」はパワーポップ史に残る名曲の一つです。

The Plimsouls / One Night in America

The Plimsouls / One Night in America

ロサンゼルス出身の4人組。 クオリティの高い楽曲と、ビートの効いたガレージーなサウンドが特徴です。 本作は元々フランスのみでしかリリースされなかったライブ盤で、彼らがライブバンドであったことを裏付ける熱い内容となっています。 もちろんスタジオ音源も悪くはないのですが、彼らの良さが一番詰まっているのは本作ではないでしょうか。 エンディングを飾るのはKinksのカバー「Come On Now」です。

20/20 / st

20/20 / st

パワーポップの理想型とも言える、卓越したポップセンスを持ったバンド。 その実力の割に認知度は低く、日本ではあまり知られていない存在です。 1stアルバムである本作は、ファンジンのタイトルにもなった「Yellow Pill」をはじめ、「Sky Is Falling 7/79 」や「Cheri」など名曲揃いです。 Beatlesを思わせる正統派のパワーポップサウンドが聴きたいなら是非お勧め。

>>My Space

Knack / Get the Knack

Knack / Get the Knack

「My Sharona」が爆発的ヒットを記録したせいで、その他の曲にスポットが当たらず一発屋のレッテルを貼られてしまっている不運なバンド。 第2のBeatlesという触れ込み通り、シンプルなメロディながらもポップセンス溢れる楽曲がズラリと並んでいます。 「My Sharona」のイメージが強く感じるのは確かなのですが、決してその他の曲も負けてません。 値段も安価なので一聴することをお勧めします。

The Toms / st

The Toms / st

ニュージャージー出身のトム・マロルダが、たった一人で制作した宅録音源。 パワーポップの隠れ名盤です。 他のメジャーのパワーポップバンドと比較しても全く引けを取らないほどのクオリティで、宅録だけに細部の粗さは目立つものの作曲能力は抜群です。 爽やかな歌声も心地よく、非常に親しみやすい内容。 本作は1stアルバムにボーナストラックを大量に追加した2枚組です。

>>My Space

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